* Movieplay
Movieplay (60年代にsonoplayとして設立、その後movieplay、そしてfonmusicと変遷し、2002年にwarner music spainによって買収されたレーベル。おかげで、大手レーベルによるしっかりとしたCDリマスター再発が実現。)

Serie GONG - 70年代後半にMovieplayから出たアルバムであって新しいロック、フォークなどのアプローチをしているもののシリーズであると思われる。(ジャズロック系や歌ものはこのシリーズに分類されていない。)
Maquina / Why 1970 ハモンドオルガン・ロック。JM Paris (g), Luis Cabanach (b), JM Vilaseca (ds), Enrique Herrera (key), Jordi Batiste (vo,fl)。Diaboloとのダブルロゴ。
Musica Dispersa / Musica Dispersa 1970 カタルーニャ地方のコアにサイケなフォーク。バルセロナのDiaboloレーベルとMovieplayのダブルロゴ。後にEdigsaから再リリース。J. M. Vilaseca (perc)がゲスト参加。
Conexion / Harmony 1973 英語で歌っており、ブリティッシュタイプのブラスロック。タイトル曲はコーラスでハモっているもので印象的。
Eduardo Bort / Eduarudo Bort 1975 Serie GONG / 高校のときに、中目黒にあったフラメンコ・レコード屋さんでトリアナなどのレコードをゲットしていたのだが、そのレコード屋さんでこのレコードを紹介されたとき(試聴させてもらったとき)には、ジャケットとアメリカンなアコギを聴いてパスしてしまった。その後、メロトロンでとても有名になったので焦ったことがある。実際には、後半でメロトロンが活躍ということであって、全体には、アコギ、英語の歌が中心のアルバム。ラストのメロトロン導入部は、なかなかメロディアス。
Granada / Hablo de una tierra 1975 Serie GONG / 旧A面3曲目のタイトル曲がメロトロンの洪水とフラメンコ・ギターの絶妙なコンビネーション。スパニッシュロックの代表曲。あとは、旧A面はスパニッシュムードの曲、旧B面はロックンロール調だったりのんびりした曲だったり。
Gualberto / A la vida al dolor 1975 Serie GONG / 1945年セビリア生まれのGualberto Garcia Perezのスパニッシュ・ギターに、グラナダのカルカモ氏のフルートやエキゾチックなバイオリンが鳴り響く。
Goma / 14 Abril 1975 Serie GONG / セビリア出身のバンド。フラメンコ・ギター、サックス入りのスピード感あるロック。しかし、意外に感動しない。
Triana / Triana (El patio) 1975 Serie GONG/ キーボード兼ボーカルのJesus de la Rosa、フラメンコギターのEduardo Rodriguez R.、ドラムスのJuan Jose Palaciosの3人からなるバンド。といっても、e-gやbはゲストメンバーによって入っているので、ロックバンド形態となっている。アンダルシア風の歌とフラメンコ・ギターが他には無い音楽を確立。その後、このタイプのフォロアーがスペインではいくつか現れており、シーンへの影響力大。ソリーナのようなキーボードの音により、分厚くはないが、シンフォな音になっている。本作が、デビューアルバム。インナージャケットは、靄のある水辺にメンバーが写っているのだが、確かに、靄の中からだんだん輪郭が見えてくるような印象のフラメンコ・シンフォニック・ロックで始まる。この1枚で、決定打。ところで、ジャケットは本作から3rdまでは同傾向で、一番右のメンバーの後ろにある格子の陰から覗き込んでいる黒服のおじさんは3rdまで、ジャケットの何処かには登場していた。おじさん捜しも楽しみ。
Hilario Camacho / De Paso 1975 Serie GONG / Movieplay移籍第一弾。
Luis Emilio Batallan / Ahi ven O Maio 1975 Serie GONG / イタリアのAdriano Monteduroあたりにも近い暖かい音楽。Jose Maria Gonzalez (g), Jean Pierre (g), L.E.Batallan (g), Quique Santana (b), Juan Bona (dr), Carlos Carcamo (fl,melotron,vln), Marcial Moreiras (viola), Susana Marin (pf), Miguel Borja (oboe)他。
Vainica Doble / Contracorriente 1976 Serie GONG / 女性ボーカルデュオのアルバムだが、Carlos Carcamo (vln,mandolin)、Hirario amacho (vo)、Gualberto (sitar)らが参加しており、ロック色高いアルバム。
Pau Riba / Electroccid Accid Alquimistic Xoc 1975 Serie GONG / key多用でプログレ的でもあるサイケなロックのアルバム。彼のギターが炸裂しつつも、ボーカルはB.Ferryのようにヘタウマ系。
Granada / Espana ano 75 1976 Serie GONG / タイトル曲は、旧A面すべてをつかった組曲。スパニッシュ度高い。テク的には難が残るものの、カルカモ氏のマルチ・プレイヤーぶりは発揮されている。(本作を最初に聞いたのはミュージックテープだったが、なぜか、A面とB面の長さ調整のためか、途中で大作がフェードアウトしていたのが痛かった。)
Gualberto / Vericuetos 1976 Serie GONG /Gualberto Garcia Perezのギターやシタールによるエキゾチックさと、Lole y Manuelのアルバム(Pasaje Del Agua)にも参加しているArthur Wohl (vln,Viola)やキーボード群により展開されるシンフォさが大胆に融合しているアルバム。なお、ドラムスはEduardo Bortの1作目に参加しているTico Balanza (ds)。
Alfredo Carrion / Los andares del alqimista 1976 Serie GONG / CanariosのCiclosで合唱のアレンジと指揮を担ったCarrionが、作曲・指揮をして自らの名義で発表したアルバム。4曲目の感じは、確かにCiclosの残影もある。女性/男性のソロボーカル曲の後、5曲目(B面全てを使った)の大作は、ラベルのボレロの様な始まりから、一転して厳かなコーラスによるロックパートに展開する聴きどころ。
Daniel Vega / La noche que precede a la batalla 1976 Serie GONG / ジャーナリズム専攻学生で詩人D.Vegaが残した唯一のアルバム。短い(トータル25分)けれども、とてもイマジネイティブ。アコギと歌を、シンフォニックに展開している。
Lole Y Manuel / Nuevo Dia 1975 Serie GONG / 先進的なフラメンコを演奏するデュオのアルバム。
Hilario Camacho / La Estrella Del Alba 1976 Serie GONG / 後にAzaharを結成することになるBarralを迎えてのシンフォなアルバム。とても素晴らしい。Toni Lopez (g), Jesus Pardo (key), Jorge Barral (b), Fernando Bermudez (dr), Hilario Camacho (g,vo)他。
Triana / Hijos del Agobio 1977 Serie GONG / 前作よりはすこし軽快な曲が多くなってきている。特にA2が軽快で恰好よく聴きやすい曲。トリアナ入門編はこの辺かもしれない。このアルバムは、よく聴いた。
Granada / Valle del Pas 1978 Serie GONG / ようやくテクも安定。音楽は、バグ・パイプとシンセサイザーがリード。エキゾチックな傑作インストアルバム。
Diego De Moron / Diego De Moron 1977 Serie GONG / フラメンコギタリストのディエゴ・デ・モロンのフラメンコ・ギター・ソロに、TrianとGranada(といってもこれも、上記アルバムのメンバーとは異なっている)が4曲ずつバックを努める。旧B面1曲目のDespertarはカルカモ氏の重厚なキーボードをバックに演奏したフラメンコロックの超名曲。なお、Diego de Moron は、神格化されたフラメンコ・ギタリストのディエゴ・デル・ガストールの甥。ガストールが設立したギター学校をモロンが継いでいるとのこと。
Lluis Llach / Campanades a morts 1978 カタルーニャのベテランSSW。1曲目(A面全て)は、オーケストラ、コーラスをバックにもの悲しくも美しいメロディーを歌い上げる大作、2曲目からは(B面)、彼がピアノ等を弾きながら歌い上げるもの。穏やかかつ荘厳なアルバム。
Pau Riba / Licors 1977 Serie GONG / David .Allenがプロデュース及びギターで参加。サイケとボヘミアンなGongサウンドが融合したような明るい作品。
Azahar / Elixir 1977 Serie GONG / ウルグアイのJorge Barral (b)がスペインに渡って結成。ジャケットにはラベンダーかなにかの香りつきだったが、このレコードを高校生のときにクラスメイトが所有していたので、カセットに録音させてもらいよく聴いた。ドラム無し、フラメンコ・ギターとソリーナの浮遊感と疾走感のある音が印象的なアルバム。
Gotic / Escenes 1977 スパニッシュという雰囲気はない。非常に洗練された美しいアルバム。エレピとフルートが舞い、ときどきメロトロンが絡んでくる、軽いジャズロック&シンフォ系。大傑作。高校生のときに、Pulsarの3枚目とともに、世界で最も美しいアルバムの1つと思っていた。
Coses / Perque No S'Apagui L'Aire 1977 3作目と思われる。民族音楽を大々的に導入するようになったCompanyia Electrica Dharmaの様な雰囲気もあるアルバムで、確信に満ちた歌い方のテノール系ボーカルも特徴的。
Ibio / Cuevas de Altamira 1978 Serie GONG / ジャケットの絵は旧石器時代のアルタミラ洞窟。内容は、アンダルシアのバンドの様なコテコテさはないが、スペインに典型的な音色。ドラムがジャズっぽく、シンセサイザー、ソリーナ、メロトロンが活躍するシンフォ・ロック。
Vega / Andaluza 1978 スパニッシュ・ギターの名手Tomas Vegaリードのインスト・アルバム。傑作。
Triana / Sombra y Luz 1979 Serie GONG / 3rd。音がタイトになってきた。ロックアルバムとしては、彼らの最高作だと思う。インナーに黒服おじさんの後ろ姿が。
Gualberto Y Agujetas / Gualberto Y Agujetas 1979 Manuel de los Santos "Agujetas"の歌、Antonio Madiganのスパニッシュ・ギターによる思いっきりフラメンコのアルバム。Cualberto Garciaはシタールと音楽指揮。
Gualberto / Otros Dias 1979 Serie GONG / 少しエキゾチックなクラシック調。 Enrique Orellana, Jesus Fernandez de Yepes (vln), Marcial Moreiras (viola), Manuel Lopez, Mariano Melguizo (cello), Vicente Martine (fl), Miguel Saez (oboe), Jose Vadillo (clarinet), Alejandro Monroy (pf), Jose Miguel Evaras 指揮, Gualberto Garcia (作曲、g)
Vega / Jara 1979 Vegaの2ndアルバム。スパニッシュ・ギターがリードを取っている当時流行っていたクロスオーバー風のかなりスリリングなアルバム。
Azabache / Dias de Luna 1979 Serie GONG / ウルグアイのJorge Barral (b)がAzaharを経て結成したバンドの1枚目。Azaharよりは洗練されたシンフォ系アルバム。もう少し歌がうまければ良いと思った。
Azahar / Azahar 1979 Serie GONG / 2nd。ドラムも参加して、よりハードなタッチのアルバムに。
Nuberu / Nuberu 1980 Serie GONG / いきなりチャルメラSaxが登場して少し驚く(ケルト系バグパイプを表している様だ。)。ダイナミックなロック色のある曲もあるが、フルートが登場すると嫋やかなProg folkになる。
Triana / Un Encuentro 1980 Serie GONG / 4枚目。ジャケットのように、暗い。曲が短くなってきてポップな感じになったと言いたいのだが、暗い。
Azabache / No Gracias 1980 Serie GONG / 2nd。前作より、ストレートなロックアルバムとなっていて、スペイン語で歌っているという以外は、スパニッシュ色はあまりない。
Triana / Triana 1981 5枚目。ジャケットが表しているように、楽しいポップなアルバム。とはいっても、基本路線は全然かわってませんので、他のプログレバンドが走ったような産業ロックではない。きちんとアイデンティティ確保。
Triana / ...Llego El Dia 1983 6枚目で、Roseの遺作。メロディーも聴きやすく、ますますポップになったかとも思われるが、10分を越える大作もきちんと入っている。これもいい。83年にキーボードのRosaが自動車事故で死亡し、バンドは活動停止。


LABEL MOVIEPLAY



S26.033 : Maquina / Why 1970
S30.011 : Musica Dispersa / Musica Dispersa 1970
S21.540 : Conexion / Harmony 1973
S32.523 : Lluis Llach / I Si Canto Trist... 1974
S32.642 : Eduardo Bort / Eduarudo Bort 1975
S32.643 : Granada / Hablo de una tierra 1975
S32.645 : Gualberto / A la vida al dolor 1975
S32.677 : Goma / 14 Abril 1975
S32.678 : Triana / Triana (El patio) 1975
S32.680 : Hilario Camacho / De Paso 1975
S32.682 : Luis Emilio Batallan / Ahi ven O Maio 1975
S32.710 : Lluis Llach / Viatge A Itaca 1975
S32.777 : Vainica Doble / Contracorriente 1976
S32.739 : Pau Riba / Electroccid Accid Alquimistic Xoc 1975
S32.783 : Lluis Llach / Barcelona Gener De 1976 1976
S32.824 : Granada / Espana ano 75 1976
S32.826 : Gualberto / Vericuetos 1976
S32.838 : Alfredo Carrion / Los andares del alqimista 1976
S32.840 : Daniel Vega / La noche que precede a la batalla 1976
17.0703/1 : Lole Y Manuel / Nuevo Dia 1975
17.0884/2 : Hilario Camacho / La Estrella Del Alba 1976
17.0907/9 : Triana / Hijos del agobio 1977
17.0908/1 : Granada / Valle del Pas 1978
17.0914/6 : Diego De Moron / Diego De Moron 1977
17.0915/8 : Lluis Llach / Campanades a morts 1977
17.1178/9 : Pau Riba / Licors 1977
17.1235/6 : Azahar / Elixir 1977
17.1302/6 : Gotic / Escenes 1977
17.1374/1 : Coses / Perque No S'Apagui L'Aire 1978
17.1341/6 : Ibio / Cuevas de Altamira 1978
17.1358/3 : Vega / Andaluza 1978
17.1439/4 : Triana / Sombra y Luz 1979
17.1473/4 : Gualberto Y Agujetas / Gualberto Y Agujetas 1979
17.1474/6 : Gualberto / Otros Dias 1979
17.1492/8 : Vega / Jara 1979
17.1475/8 : Azabache / Dias de Luna 1979
17.1536/3 : Azahar / Azahar 1979
17.1597/3 : Nuberu / Nuberu 1980
17.1606/9 : Triana / Un Encuentro 1980
17.2030/3 : Azabache / No Gracias 1980
17.2770/0 : Triana / Triana 1981
17.2930/8 : Hilario Camacho / La Mirada Del Espejo 1981
89.2125/8 : Triana / ...Llego El Dia 1983



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